10月半ばにしては生暖かい早朝、貸切小型バスで新宿西口を出発。順調に東名高速を走り、海老名サービスエリアで小休憩、人気のメロンパンの美味しそうな香りが車中に広がる、小腹をみたすうち予定より少し早く目的地篭坂峠に到着。公園墓地でトイレ、準備体操を済ませ出発。登山道は火山灰のサラサラな土の上に、落ち葉が敷かれ足元がふかふかとして歩くのにとても優しい。
出発の時から、何やら遠くにドーンという音がして雷かしらと思ったが、自衛隊富士演習場の炸裂音らしい。歩いて30分ぐらいするとポツリと雨粒が、何とかなるかしらと思いきや、やっぱり雨具を着る程に、急いで上下雨具に身を包む。雨具に打ち付ける雨の音にちょっとワクワクする、急登も険しい岩場もない登山道故、雨音が楽しいなどと思えるが、これが険しい山道なら悠長に雨を楽しむなど滅相も無い。橅の大木や、カラ松の森は一面霧に包まれとても幻想的、この霧はマイナスイオン、体によいのかしら。大洞山山頂に到着する頃には、降っていた雨も集合写真と昼食をとれるくらいの小康状態に、雨の中急いで食べるお昼だが、ホッと一息楽しい時間。
大洞山から三国山への尾根道は晴れていれば見晴らしが良いのだが、今日は一面薄墨色の世界、まるで水墨画の幽玄の世界を浮遊しているような、不思議の世界。雲霧の中濡れて艶やかな色彩が薄墨色にポッと映える。
富士スピードウエイからか、車の爆音を遥かに聞くうちに楢木山を越え三国山に到着、落ち葉の重なる斜面をザクザクと踏み締めながら下り、予定より少し早く下山地点の駐車場に到着する。バスの迎えを待ちながら雨支度を解き、帰りの渋滞もまずまずで長く捕まることもなく、無事新宿到着。雨と霧を楽しみ、安全登山にまた感謝です。