年はじめのお餅つき山行とあって、一週間前から天気が気になって仕方がなかった。当日の朝は、曇り空を見上げながら電車に乗り込んだが、高尾駅が近づくにつれてだんだんと明るく青空が見え出して、ワクワクが増していく。今回は食材の分担があり、私は納豆用のネギ担当。ちょっと動くとリュックから刻んだネギの臭いがするものだから、なんとなく周囲が気になっていつもの山行と違う。
JR高尾駅からタクシーで登山口へ向かうと、料理班は先に出発していていつもよりも人数がずっと少なかった。2班に分かれて歩き始めると、杉林とアオキ、シダばかりでうす暗い道が続き、倒れた木があちこちにみられた。細い川には水がちろちろと流れる程度で、いつもはもっと水が豊富と聞いてびっくりした。暫くすると、視界が開けて遠くに新宿らしきビルの影と、その向こうにうっすらとスカイツリーが見えた。
歩みを進め細い山道に入ると、斜面には4~5センチあるだろうか、立派な霜柱がたっていた。キラキラに惹かれ、全部は申し訳ないので、少しだけサクサクと踏ませてもらい楽しんだ。歩いていると、さほど寒くなかったが、日差しの入らない林の中は余程冷えるようだ。
ほどなくして目の前に大きな鉄塔が現れると、青天狗茶屋はすぐだった。30リットルの寸胴と、臼が据え置かれ、先に到着していた料理班さんが手際よく準備をしてくれている。最初に集合写真をとって、具沢山なお汁を作りはじめ、お餅つきをスタート。お料理上手が腕まくりをして頼もしい。餅つきの順番は次々と手が挙がって大人気。湯気のたつ中、ワイワイと食べるのは気持ちもあったまり格別だった。
今回は、家族連れや学生サポートさんもいて、おしゃべりにも花が咲いた。帰りは、茶屋の看板犬、黒い毛が艶やかなモモちゃんが静かに見送ってくれ、お腹いっぱいで下山した。バスに乗り込む前に、ポツポツと雨がきたが、本格的に降る前に高尾駅に到着して解散。素晴らしい段取りに感謝しつつ帰路についた。みなさんにとって、良い年となりますように。
次はだれ? 杵つく音に みな笑顔 白水